奈良公園で、鹿とのたわむれ。
私にとって奈良公園は、幼少のころからよく訪れる馴染みの場所でした。
今回、初めて電動車椅子で出かけてみました。
近鉄奈良駅のすぐ東側から坂道を上っていくと、門柱のようなオブジェが。
少し進むと、右手の芝生に入れます。
車椅子で鹿のそばへ行くと、かなりの近さです。これは立っているときに想像できなかった近さで、顔に鼻先が当たる可能性も充分あるので、怖いと感じたら離れた方がいいかと思います。
私は鹿がとても好きなので嬉しかったです。撫で放題です。でも正直、オスは体が大きくて角もあるので、メスばかり狙って近づきました。
車椅子を怖がる鹿もいるので、そっと近づいてあげた方がいいでしょう。
まつげも愛らしいです。
芝生を抜けて横断歩道を渡ると、国立博物館が見えてきます。
鹿はこんな風にたくさんいて、観光客のあげる鹿せんべいに群がったり、草を食んだり、ぼーっとしたり、好きに過ごしています。
この辺りには茶店もあって、わらび餅などを頂くこともできます。
公園には鹿せんべいの売店がちらほらあり、150円で買えます。鹿は何でも食べてしまいますが、人間の食べるスナック菓子などは体に悪いので、餌をあげたいときはこの鹿せんべいをあげてください。
車椅子で鹿せんべいをあげるときは、歩いているときとは違う注意が必要だと感じました。
ひとつ。鹿せんべいを買ったら、束ねてある紙の帯をすぐに外して、袋などに入れて1枚ずつ取り出しながらあげる。そうしないと、一気にかじられてしまいます。
ふたつ。持っているかばんの口は閉じておく。鹿が食べこぼしたせんべいくずが入ります。
みっつ。鹿せんべいをあげ終わったら、ひざ掛けなどにこぼれたくずはしっかり払う。匂いがあると、鹿はいつまでも追いかけてきます。
車椅子に座っていると、すぐに鹿から逃げることはできません。奈良公園の鹿は食べる前に何度もお辞儀をしてくれますが、届くところにあるせんべいを長く我慢することはできませんし、複数で来るとまるでおそわれているかのような状態になります。
同行者がいる場合は、ひとまずその人にせんべいを渡して鹿を引き付けてもらい、その隙に離れることができます。
単独で鹿とたわむれる場合は、怖いなと感じたら鹿せんべいを全部あげてしまうか地面に落として、それでも寄ってくる鹿には両手を広げて見せて「ないよ」と示すと去っていきます。
鹿の顔をこんなに近く感じたのは幼少のころ以来でした。鹿の鼻先が濡れているというのは知っていましたが、ひざ掛けやかばんや首にまで鼻先をつけられて、それを体感しました。あと、今は体毛が抜け替わる時期なので、特にひざ掛けは毛だらけになります。
それでも、かわいいですよ、鹿。
何度でもたわむれに行きたいです。