ならまちのニュースポット、鹿の舟。
ならまちに昨年11月にオープンした「鹿の舟」へ友人と行ってきました。
ここは奈良のカフェ「くるみの木」がプロデュースする複合施設で、奈良町南観光案内所「繭(まゆ)」、食堂&グローサリー「竈(かまど)」、喫茶室「囀(さえずり)」があります。
奈良町南観光案内所「繭」は、大正初期に建てられた和洋折衷の建築です。以前は「ならまち振興館」として運営されていました。
入口にはスロープがあり、板張りの館内に車椅子のままで入れます。
観光案内所にはパンフレットや地図のほか、パソコンやiPadも置いてあります。カウンターにはスタッフの方がいて、私が中庭にある蔵を見ていると吐き出し窓を開け放って出られるようにしてくださいました。
中庭には、蔵を利用した展示室があるのです。
展示室の入口は段差が高かったので、中には入らず戸口から眺めるだけにしましたが、蔵からひんやりと冷気を感じました。
手動車椅子であれば、介助で上がれるかもしれません。
(簡易型電動車椅子はちょっと重いので、この段差は厳しいのです)
「繭」の奥には小さな図書室があります。円柱をくりぬいたような本棚があり、その入口はちょうど車椅子でくぐれる大きさ。棚の中に入るとぐるり周囲を本に囲まれます。
本棚の近くには読書室があり、庭に面したスペースに大きな机が置いてあります。
蚊帳がめぐらされたこの空間はとても落ち着きますよ。テーブルには新聞も置いてありました。
ぼーっと過ごしたくなります。
食堂&グローサリー「竈」でランチしました。
昼ごはんが始まる11時頃に着いたので、並んでいたお客さんに続いて入りました。入口にはスロープがあります。
先に食券を買って、小鉢を選んでトレイを席まで運ぶセルフサービス式ですが、私のトレイは店員さんが運んでくださいました。
食券販売機のお札投入口は高い位置にあるので、私は車椅子の肘置きを持って立ち上がりましたが、それが難しい場合は店員さんに頼めると思います。
テーブルの脚の間が車椅子にはちょっと狭くて、足置きが入らなかったので、外して荷物入れの籠に置きました。足置きを外すとテーブルの下にスペースがなくてもギリギリまで近づけるので、椅子に座るのと同じような感じになります。
私が注文したのは天ぷら定食。
この日の天ぷらは、牛蒡と大和真菜のかき揚げ、奈良魚万焼き竹輪の磯辺揚げ、二十日大根、雪の下、たけのこ。レモンと塩でいただきました。
もう、ほんとに、しみじみとおいしかったです。
小鉢では高野豆腐の煮物が香ばしくておいしかったです。多分、軽く揚げてあると思うんですよね。
ご飯は店内の竈で炊かれた奈良産米で、お代わり自由です。
食事後にトレイを下げるのも本来はセルフサービスですが、店員さんが下げてくださいました。
「竈」の店内では、奈良産の食材や食品、料理にまつわる器や道具も販売されています。いろいろ買いたくなってしまう品揃えでした。
実は食事のあと、きっとコーヒーもおいしかろうと喫茶室「囀」に向かったのです。
「繭」から畑の横を通って「囀」に行けるのですが、入口の前に階段があり、入ることはできませんでした。残念。
ホームページの写真を見ていると店内はとってもいい雰囲気で、「くるみの木」と同じようなおいしそうなメニューが並んでいます。
階段を上がったところにあるウッドデッキの椅子までなら杖で歩けそうな気がするので、次に行くときは杖を持って行って、車椅子を置いて上がろうかなんて考えてしまうくらいには、行ってみたいです。