車椅子、ときどき杖。

外出には車椅子を使っています。ときどき杖も使います。車椅子で訪れたスポットや、普通に歩いていた頃には気づかなかったいろいろや、便利だと思う道具について。

スーパーでの、お買い物。

簡易型電動車椅子で買い物に出かけると、「歩いていたときとは勝手が違うなあ」と思うことがいろいろあります。

その多くが、歩いていたときには気がつかなかったこと。

 

車椅子に座っていると高い棚に手が届かない、というのは何となく想像がつきますよね。

だけど、実は、それだけではないんです。

 

例えば、スーパーマーケットで買い物をする場合。

車椅子で陳列棚に近づくとき、正面から向かうとフットレストが棚に当たってしまって、手が届きません。車椅子の足の位置って、意外と前に突き出しているんですよね。

なので、棚に車椅子を横付けにします。

f:id:nam_kid:20170330004351j:plain

そうすると、生鮮食品など「下段に商品を平置きにしている陳列棚」の2段目以上には、手が届きにくいんですね。棚が奥まっているから。

歩いていたときはどうしてたかな、と思い返してみると、棚の前ぎりぎりに立って、前のめりになって、手を伸ばしていました。

こうして車椅子を棚に横付けにすると、商品を見るためにまず上半身をひねってから手を伸ばすので、「前のめり」の姿勢が取れないのです。

 

また、棚の足元が空いていて、車椅子を陳列台の正面からつけた場合も、立っていたときほど「前のめり」にはなれません。

f:id:nam_kid:20170330020914j:plain

なぜなら、手前の商品に身体が当たってしまうからです。そして、立っているときほどは遠くまで手が届きません。

 

意外に商品を取りにくいのが、通路にある冷蔵ケース。

f:id:nam_kid:20170330021432j:plain

完全に横付けにすると商品が見にくいので、少し斜めにつけるのですが、車椅子からだとケースの縁がそこそこ高い位置にあるので、深くまで手を差し入れるのはかなり難しいです。

肘と手首の間にもうひとつ関節が欲しくなります(笑)

 

こんな風に、手が届きにくい場所はいろいろとありますが、棚の前などで私が止まっていると、近くにいた店員さんや他のお客さんが「取りましょうか?」と声をかけてくださることが本当に多いです。

声をかけていただいたときは、お言葉に甘えて取っていただくようにしています。ありがたいことです。

どうしても取れないときは、私から近くにいる人にお願いすることもあります。

 

また、大型スーパーでは、通路の幅がかなりゆったりと取ってあるので、車椅子でも気兼ねなく通行できるのが嬉しいです。

f:id:nam_kid:20170330022242j:plain

レジの通路も広めなことが多いです。大きなカートも通れるようになっているからでしょうね。

レジでは、商品の数が少なければ、精算時に店員さんが袋に入れてくださることもあります。自分で詰める時は、カゴをサッカー台に置くとカゴの縁が高い位置に来て中に手を差し入れにくいので、膝に乗せたカゴから商品を台の上に置いてから袋に入れたりもします。

カゴを横倒しにしても大丈夫な商品が多ければ、台に乗せたカゴを手前に倒すと取り出しやすいです。

 

 

※今回の写真は「イオン高の原店」で撮影しました。産経新聞奈良版と産経WESTで連載中のコラム『車いすでみるなら』および補足のためのブログ(この記事です)用に、許可をいただいています。

www.aeon.jp