バリアフリー2018、自助具編。
4月にインテックス大阪で開催された「バリアフリー2018」へ行ってきました。
バリアフリー展へ行くのは、昨年に続いて2回目。前回は最終日午後からの会場入りで、かっこいい電動車椅子2種に試乗してはしゃいただけで終わってしまったので、今年は3日間の会期中に2回訪れてみました。
昨年の様子はこちら。かなり興奮した文面になっております。だって興奮したから…。
今回の目的のひとつが、前回はほとんど見て回れなかった「自助具」を見ること。
自助具とは、筋力低下やまひなどのため日常生活で困難な動作を、できるだけ自分で容易にできるよう工夫された道具のことです。
大阪のNPO法人「自助具の部屋」のブースに立ち寄りました。
ズラリ並べてあったのは、様々に工夫された自助具の数々。
基本的に自助具は使うひとに合わせて作成されるので、展示されているのは参考品です。
【鉛筆ホルダー】
手の力が弱いと、細い鉛筆をしっかりと握って書くことが難しくなります。
手の形を型取りして作成するものもありますが、練習用ゴルフボールに穴をあけるなど身の回りにあるものを使って工夫されたものもあります。
【注ぎ台】
お茶がたっぷり入った急須は意外と重いもの。「注ぎ台」に置けば、急須を傾けるだけでお茶が注げます。注ぎ台の下は引き出し収納になっていて、茶葉などを収納できます。
【ストローホルダー】【コップホルダー】
ストローを使う時、私たちは無意識のうちに手を使っています。
口にくわえる時、手を添えてストローを固定しますね。でも、手がうまく使えずに口だけでくわえようとすると、ストローはくるくると回ってしまうんです。
それを固定するのが、写真左のコップに装着してある黄色い「ストローホルダー」。形は様々ですが、こうしておけば手で持てなくてもストローがふらつきません。
「コップホルダー」は、取ってのないコップを持ちやすくする自助具です。
こうして引っ掛けられるので、コップがしっかり持てなくても落とす心配がありません。
【びんオープナー】
私が一番感動した自助具がこちら。片手で瓶のふたを開閉する「びんオープナー」。
ベルトの内側に滑り止めがついているので、瓶をしっかりホールドしてくれます。あとは片手でふたを回すだけ。いやこれはすごい。
【グリップつきスプーン・フォーク】
スプーンやフォークが持ちにくくなったひとのための、様々な形状のグリップ。フォークの先がかなりとがっているのは、そうしないと食べ物に刺せないから。丸い先のフォークで刺せるのは、力をしっかり伝えられるからなんですね。
普通に道具が使えていると、力が弱くなったらどんな風に使いにくいのか想像するのはなかなか難しいものです。今回、様々な自助具を手に取ることができて、なるほど! と感嘆することがたくさんありました。
NPO法人「自助具の部屋」では、使うひとに合わせた自助具を、材料費と送料でボランティアの皆さんが製作なさっています。
これまでのノウハウが詰まった自助具の数々を拝見し、お話を聞いて、「頼もしい!」と感じました。
私もいつか、もっと筋力が落ちて日常生活で道具がつかいにくくなったら、お願いしたいなと思います。
※上記ホームページに、全国の自助具製作ボランティアグループの分布図もありますので、ぜひ参考になさってください。